パリのスタジオでは、フランスを代表する国民的シャンソン歌手バルバラを描く映画の撮影準備が進んでいた。主演のブリジット(ジャンヌ・バリバール)は役作りのため、撮影期間中は用意された住まいにグランドピアノを準備。その部屋は映画のセットそっくりに仕立てられていた。スタッフから“脚本は日々変わる”と言われれば、“わたしも変わる”と答えるブリジット。彼女は憑かれたようにバルバラの仕草や表情を真似ていく。