住所不定の路上シンガー、キリエは歌うことでしか“声”を出せない。ある夜、過去と名前を捨てたという謎めいた女性イッコが、キリエの歌を聞いてマネージャーを買って出る。彼女たちは、石巻、大阪、帯広、東京を旅する。やがて、行方不明の婚約者を捜す青年・夏彦、傷ついた人々に寄り添う教師・フミ、4人の人生が交差する。