週末ごとに、小さな屋上で黙々と「日曜大工」に励む男(池口十兵衛)。切る。叩く。削る。塗りつぶす。それぞれの「大工仕事」を、儀式のように真摯に、そして淡々とこなしながら、心の中で現実に復讐を果たし、ストレスを洗い流していく。そんな一人きりの世界に、ある日、女(小林麻子)が現れる。「日曜大工をはじめたい」と無邪気に話す女に、男は嬉々としてその技術と精神を教えるが、女の本当の目的は別にあった…。