浅草の車屋・小杉屋で車夫のアルバイトをしながら小説家を目指している亮(青木玄徳)は、無口でおとなしいのでなかなか客がとれず、車夫仲間からは落ちこぼれ扱いをされている。そんな亮の唯一の常連である上品な老夫人の多恵(長内美那子)は、毎週決まった時間に亮の車に乗り、同じコースを回り、同じカフェでお茶を飲み、女主人ゆかり(秋本奈緒美)と談笑する。亮はカフェのアルバイト・小夜(岩田陽葵)に一目ぼれをしていた。