古びた一軒家に暮らす30代独身女性のルイ(坂井真紀)と叔母のトバちゃん(加賀まりこ)。トバちゃんは生まれてすぐに母親を亡くしたルイの母親代わり。今日も夕食の支度を始めると鶏がらスープのいい匂いが漂ってくる。だがある日、トバちゃんが還暦を前に恋に落ちて、突然家を出て行ってしまう。独りになったルイの前に現れたのは、見知らぬ中年男。田中十二夫(藤竜也)、トニーと名乗るその男は、勝手に庭でキャンバスを広げて絵を描いていた。