文作と幸之助は以前一緒に住み働いていたが、幸之助の幼馴染の俳優なつめが自殺したことからばらばらになった。今では文作は下北沢の古本屋で働き、幸之助は栃木県鹿沼で暮らしている。喪失感を抱えたままの文作の元に、ある日、幸之助宛に荷物が届く。なつめの映画のカメラマンだった嗣澤から送られてきたその荷物には、なつめの最後の映像記録と彼女が綴ったノートが入っており……。