尾張藩士加藤某の妻女に夫の仇、別式女・お雪を斬るべく依頼された拝一刀は、お雪のことを聞くため刺青師字之吉を訪ねた。宇之吉は一刀に、お雪の肌に、乳をまさぐる金太郎童子を胸に、山姥の入墨を背中に彫ったことを話す。その頃屋外で待っていた大五郎は、三河万才の後を追って行き、迷子になってしまった。一日、二日と父を捜す大五郎は飢えと寒さに憔悴してくる。やがて、ある寺で父と似た姿を見たが人違いだった。だが、その男、柳生軍兵衛は大五郎の死生眼を見抜きハッとする。