1903年のロンドン。劇作家のジェームズ・バリ(ジョニー・デップ)は、新作『リトル・メアリー』の評判が悪く、失意のまま近所の公園へ散歩に出掛けた。そこで彼は、デイヴィズ一家と運命の出会いを果たす。母のシルヴィア(ケイト・ウィンスレット)に連れられた4人兄弟のうち、長男のジョージ(ニック・ラウド)、次男のジャック(ジョー・プロスペロ)、末っ子のマイケル(ルーク・スピル)は無邪気に騎士ごっこに興じていたが、繊細な三男のピーター(フレディ・ハイモア)は遊びの輪から外れていた。ジェームズは一家と仲良くなり、再会を約束。それを知った彼の妻メアリー(ラダ・ミッチェル)は、シルヴィアの母が社交界の名士であるデュ・モーリエ夫人(ジュリー・クリスティ)であることから、デイヴィズ一家を夕食会に招待した。しかしジェームズはシルヴィア親子と仲良くなるばかりで、メアリーは嫉妬。夫婦仲が険悪になっていく一方、ジェームズはいつしかピーターに、幼い頃の自分を重ねるようになっていた。そんな彼の思いは、新作『ピーター・パン』の誕生へと結実する。