1937年、イタリアはトスカーナ地方の小さな町アレッツォ。ユダヤ系イタリア人のグイド(ロベルト・ベニーニ)は美しい小学校教師ドーラ(ニコレッタ・ブラスキ)と運命的な出会いをする。ドーラは町の役人と婚約していたが、抜群の機転とおかしさ一杯のグイドにたちまち心を奪われて、ふたりは晴れて結ばれた。息子ジョズエ(ジョルジオ・カンタリーニ)にも恵まれ、幸せな日々だったが、時はムッソリーニによるファシズム政権下。ユダヤ人迫害の嵐は小さなこの町にも吹き荒れ、ある日、グイドとジョズエは叔父ジオと共に強制収容所に連行された。さて、絶望と死の恐怖たちこめる収容所で、グイドは幼いジョズエをおびえさせまいと必死の嘘をつく。