87年冬。ミネソタ州の自動車ディーラー、ジェリー・ランガード(ウィリアム・H・メイシー)は多額の借金を負い、早急に大金を必要としていた。彼は妻ジーン(クリスティン・ルドリュード)を偽装誘拐して、自動車業界の大物である妻の父親ウェイド(ハーヴ・プレスネル)から身代金を引き出し、借金返済に回そうとしていた。ジェリーは整備工場で働く元囚人から2人の男を紹介してもらい、ノース・ダコタ州ファーゴへ向かった。神経質に喋り通しの変な顔の男カール(スティーヴ・ブシェーミ)と一言も喋らない凶暴そうな大男グリムスラッド(ピーター・ストーメア)は、誘拐の実行を約束する。ジェリーは義父と彼の財政顧問に駐車場を作るという提案をしており、そのための借金を申し込んでいた。だが、義父が彼に大金を投資するわけがなく、そこで考えた最後の手段が偽装誘拐計画だった。ところが、自宅に帰ったジェリーに義父は、新事業の打ち合わせをしようと言う。