「今ハ昔……」盲目の琵琶法師が語り始める……。修行僧の弥彦と石女の出戻り娘・千代、幼なじみのふたりは互いに惹かれ合いながらもそれぞれの立場から気持ちを伝えられずにいた。ある日、千代が父親から性的虐待を受けていることを知った弥彦は、彼女を山へ連れ去り、そこでめくるめく愛欲の世界に溺れていく。だが、ふたりはふたりを引き離そうとする千代の父親が送った刺客によって殺されてしまう。しかしその後、弥彦と千代は良縁をもたらす道祖神となり、村人に崇め奉られるようになるのであった。