グランドピアノ 狙われた黒鍵
Grand Piano
2013 · サスペンス · スペイン
90分
若き天才ピアニスト、トム・セルズニック(イライジャ・ウッド)は、極度のステージ恐怖症に陥っていた。音楽界の奇才と呼ばれたパトリック・ゴーダルーが作った演奏不可能の曲「ラ・シンケッテ」は、世界中で彼自身とトム以外は弾けない難曲といわれたが、5年前、トムはその演奏に失敗してしまったのだ。世界的な人気女優である妻エマ(ケリー・ビシェ)に背中を押され、今は亡き恩師パトリックの追悼コンサートで復帰することを決めたものの、すっかり自信を喪失したトムの頭の中はネガティブになっていた。大勢のファンが詰めかけたホールは4000人の観客で埋め尽くされ、その中にはセルズニック夫妻の友人のカップル、アシュリー(タムシン・エガートン)とウェイン(アレン・リーチ)の姿もあった。楽屋で恐怖にも似たプレッシャーと孤独を噛み締めたトムは、意を決して指揮者ノーマン(ドン・マクマナス)とオーケストラが待つステージへ。