バンド練習に向かうバスの中、芹佳那子(松浦りょう)が遭遇したのは、とあるメロディ。歌を口ずさむ老婆が抱える木箱に興味を惹かれた佳那子は、練習をすっぽかして彼女のストーキングを始める。徐々に乗客が減っていくバス。夜に包まれた終点のバス停。名前もわからない街で佳那子が辿り着いた先は……。これは、“死者”と”声”を巡る小さくも壮大な旅の記録。