地下鉄駅のコインロッカーに、へその緒がついたままの赤子が捨てられていた。入っていたコインロッカーの番号が10 番であることから、赤子は10という意味のイリョンと名付けられた。イリョンは、仁川のチャイナタウンで闇金業を営み裏家業の者から母さんと呼ばれる女のもとで成長。やがて彼女の右腕となり、生きるために何でもするようになった。ある日、父親が残した多額の借金を背負う青年ソッキョンのもとに取り立てに行ったイリョンは、不幸でもすれない彼の純粋な心に触れ、惹かれていく。しかし借金の返済の目途がつかず、母さんはイリョンに、ソッキョンの臓器を売るために彼を殺すよう命じる。