海辺の町で暮らす宗介(声:土井洋輝)は、クラゲたちに乗って家出してきた魚の子であるポニョ(奈良柚莉愛)と出逢う。ジャムの瓶に身体を突っ込んでいたポニョを救った宗介は、瓶を割ることで指に傷を負うが、その血を舐めることでポニョは新たな生命力を得る。宗介は、崖の上にある一軒家に母のリサ(山口智子)と暮らしていた。父の耕一(長嶋一茂)は内航貨物船の船長であり、家を空けることが多かった。そんな船上の父とのコミュニケーションは、電灯信号で行われていた。5才の宗介は保育園に通い、リサは隣の老人介護院である「ひまわりの家」で働いていた。車椅子で生活するヨシエ(奈良岡朋子)や偏屈なトキ(吉行和子)も、宗介にとっては祖母のような存在だった。宗介のやさしさに触れたポニョは、彼のことが好きになる。