祖父が始めた家具店を継いだブライアン・エプスタイン(ジェイコブ・フォーチュン=ロイド)は、店舗に増設したレコード部門を2年で看板部門に成長させていた。1961年、エプスタインはリヴァプールのキャヴァーンクラブで、まだ駆け出しの4人組ローカルバンド“ビートルズ”と出会う。彼らが奏でる音楽に心を奪われ、バンドメンバーたちにマネージメント契約を打診したエプスタインは、ステージマナーを教え、衣裳も髪型もととのえていく。有名レコード会社を回り、ついにEMI傘下のパーロフォンからデビューを遂げたビートルズは、瞬く間に世界中でその名を知らぬ者がいないほどの存在になってゆく。そんな彼らの活躍にエプスタインも喜びを溢れさせるが、彼の中にはマネージャーとしての表の顔からはうかがい知れぬ、ひとりの人間として満たされない思いがあった……。