1995年初夏、松本市。高校の放送部に所属するエミとヒロは、一年前に起きた“松本サリン事件”での一連の冤罪報道を検証するドキュメンタリー・ヴィデオを制作していた。ふたりが訪れたのは地元のローカル・テレビ局。この放送局以外、どこも協力的ではなかったのだ。さて、局では報道部長の笹野と彼の部下で記者の花沢、浅川、野田がふたりのインタビューに答えてくれた。彼らは、事件当時の取材の様子を回想する。