これは一ユダヤ人ベン・ハーの物語であると共にキリストの物語でもある。紀元前、ヘロデの朝、ローマの勢力旭の昇る如き頃に、イスラエル、ユダの里にベン・ハーという青年がいた。彼16才の時、幼友達のメッサラに巡り会ったがメッサラは時に年19才、ローマの武人となっていて、ローマ人に非ざれば人に非ざるが如き気はいを示し、ベン・ハーを嘲った。これにベン・ハーの心は燃え立ち、奮然ユダヤ民族のために戦うべき事を誓った。