ビリヤード場のバイトをしながら音楽を作っている青年・河本。彼は音楽仲間のチカコに好意を寄せているが、彼女は河本の知り合いである中年男・篠田に惹かれていた。ある日、篠田がビリヤード場で死んだ。彼はタンカーの事故で戸籍上は既に亡したことになっていたが、こっそり都会の片隅で生きていたのだ。そんな「死んだ筈の父親の死」の知らせを受けて、篠田の息子でピアノ調律師の田村がビリヤード場にやって来る。不思議な縁で引き合わされた河本とチカコと田村の3人は、篠田の為に演奏しそれをテープに録音する。夜、河本と田村は篠田の死体を海に葬る為に出かけた。一方その頃、チカコは母親と一緒にロス行きを決めていた。