メキシコ国境に近いしもた屋ふうの家に、埃だらけで長い旅の途中といった感じの薄汚い男が入ってきた。そこには、眼つきのわるい二人の男が、女房を殺したという小男のメキシコ人をつかまえて一息入れていたところである。男は酒とポークビーンを注文し、フライパンごとガツガツたいらげると、そのメキシコ人を渡せとこともなげにいい放った。驚ろいたのは賞金稼ぎたちで、トリニティ(T・ヒル)と名のるその男にメキシコ人を奪われた上、殺されてしまった。