空き地の停まる1台のワゴン。テープランプの赤色に、3人の少年の姿が照らし出される。3人は、大きな旅行バックをドラム缶に入れ、コンクリートを流し込む。翌朝未明。朝霧が漂う埋立地に、そのドラム缶は哀しく横たわっていた…。高校を中退した少年、大杉辰夫。彼はタイル張りの職に就き、恋人・佳代子と同棲を始める。結婚を約束した2人だったが、辰夫は粗暴な振る舞いで鑑別所送りになるなど不安定な生活が続く。