1852年。第一次シュレースヴィヒ=ホルシュタイン戦争は、デンマークの勝利によって終結。国民は色めき立ち、政治家たちは和平協定を無視してシュレースヴィヒ公国を併合しようと目論んでいた。そんな時代の片隅に生まれ育ったペーター(イェンス・セター=ラスン)とラウス(ヤーコブ・オフテブロ)の兄弟は、インゲを同時に愛するようになっていく。だが1864年、デンマーク首相モンラッドがビスマルク率いるプロイセンとオーストリアという強大な陸軍を擁する二国に対して宣戦布告。束の間の平和は、第二次シュレースヴィヒ=ホルシュタイン戦争の幕が開いたことで終わりを告げる。やがて、ピーターとラウスはインゲを巡る三角関係を抱えながら、志願兵として極寒の戦場に足を踏み入れていくのだった……。