1962年の冬のパリ。ポム(ヴァレリー・メレッス)は17歳の高校生。明るく、歌が好きで、人気者の彼女は大学受験の準備より、両親の家を出て、歌手になって旅に出ることを夢みていた。ある日、通りかかった写真スタジオで、ジェローム(ロベール・ダディエス)という写真家が撮った女性たちの写真を見て、その女性たちの一様に淋しく、美しく、人生の影だけをせおったような姿にやりきれない気持になる。