怖がる人々
怖がる人々
1994 · ホラー · 日本
118分
第一話「箱の中」深夜、マンションに帰ってきた男はエレベーターで美女と乗り合わせる。エレベーターは動き出した途端、停止してしまう。閉じ込められた二人。すると、女は「たじまに頼まれたのだろう。早く動かして」と男に喰ってかかる。さらに、カミソリをふりまわし始め、狭い空間を訳も分からず逃げまわる男。やがて、エレベーターは動き出すと、女はケロリと出て行ってしまう。
第二話「吉備津の釜」無職の悦子は職探しているが、なかなか上手くいかない。そんな時、ふとしたきっかけで知り合った初江に職を世話してもらう。翌日、紹介状をもって約束の場所へ向かう悦子は子供のときに聞いた吉備津の釜のおじさんの話を思い出す。掟を破って船を出した船頭・元の話で、元は荷揚げをすませ、法話を聞くため寺に向かう途中、見ず知らずの男から手紙を届けるように頼まれる。
第三話「乗越駅の刑罰」小説家の入江又造は七年ぶりに里帰り、乗越駅にやってくる。無人と思い切符を出さずに改札口を抜けようとしたところに、駅員に呼び止められる。又造の弁解を一向に認めない駅員は、言葉尻をとらえてイビリだす。そこに、もう一人の駅員が来て子猫でスープを作り始める。
第四話「火焔つつじ」呉服の行商をしている重助は土砂降りの雨の駅で出会った女・すみと宿に空き部屋がないため、一夜を過ごすことに。寝つけない重助は雨戸を開けようとするが、すみは怖がって開けさせない。理由は夜が明けたら話すと言う。翌日、すみは語り出す。元芸者で妾になっていたすみは男の子をもうけた。
第五話「五郎八航空」無人島に取材に出かけた記者・佐々木とカメラマン旗山は突然の豪雨に遭い堀立小屋に逃げ込む。そこにいた農夫に不定期の航空便があると聞いた2人はそれに乗ることに。ところが、やって来たのは不安な飛行機で、しかも操縦士の五郎八が事故で代理の妻。恐る恐る乗る2人。