江戸の柳生邸では、三人の息子を失った烈堂が、最後の切り札、一人娘・香織の“お手玉の剣”で拝一刀必殺を狙っていた。“お手玉の剣”とは、剣を二本持ち敵と相対し、一本を空中に放り投げ、相手が落下してくる剣を交わそりうとすれば、今一つの剣でその虚をつき、その剣を交わそうとすれば、落下してくる剣で倒す、というのである。その頃、拝一刀と大五郎は、拝家の菩提寺西生寺に墓参のため山陽道を京都に向っていた。