パリに住むアメリカ人ジェリー・ミュリガン(ジーン・ケリー)は、気ままな感じ易い青年だ。パリに留まって一1人前の絵描きになることが宿望だが、絵の勉強は一向に進まない。だが友達はたくさんできた。米国人のピアニスト、アダム・クック(オスカー・レヴァント)やフランス人の歌手アンリ・ボウレル(ジョルジュ・ゲタリ)たちである。ジェリーの絵はさっぱりパリジャンにうけなかったが、モンマルトルで開いた個展を訪れた金持ちの米国婦人ミロ・ロバーツ(ニナ・フォック)は、彼の才能を認め保証人になってくれた。どうやらミロは絵よりもジェリーに思し召しがあるようだ。