1890年9月。オスマン帝国から日本へ派遣されていた親善使節団はその使命を終え、帰路につく。しかし使節団を乗せた軍艦エルトゥールル号は台風に遭遇し、和歌山県紀伊大島の樫野崎沖で沈没。船の爆発音が島中に響き渡り、おびただしい数の死体と船の残骸が岸に漂着する。この地に暮らす医師・田村(内野聖陽)と助手のハル(忽那汐里)をはじめ村民総出で救出活動にあたった。救護所に海軍機関大尉のムスタファ(ケナン・エジェ)が担ぎ込まれ、一時は呼吸が止まっていた彼はハルの懸命な心臓マッサージにより一命を取り留める。