1941年.ナチスドイツによるソ連侵攻が開始され、まだ大学生だったリュドミラ・パブリチェンコ(ユリア・ペレシド)は、女性ながらその非凡な射撃の才能を買われ、ソ連軍兵士として戦場に身を投じていく。狙撃兵として次々と標的を仕留めるリュドミラは、やがて敵からは“死の女”と恐れられ、軍上層部には英雄として讃えられながら戦意高揚の道具として利用されていくのであった。戦場で芽生えた恋、愛する人の死、そして新たな出逢い……。その間も戦況は悪化し、ソ連軍は黒海北岸のセヴァストポリ要塞に追いつめられる。そして10カ月におよぶドイツ軍とソ連軍の壮絶な攻防戦が始まった……。