記録的な猛暑となったニューヨーク。治安の悪化により、暴徒と化した市民が至るところで略奪を繰り返し、さらに女性ばかりを狙う連続殺人鬼の出現が、街に暗い影を落としていた。ブロンクスに暮らす女流作家ジューンは、カウンターカルチャーの旗手として輝かしいキャリアを築いてきたが、ある事件をきっかけで筆を折って以来、外界と隔絶し、自宅に閉じこもっていた。そんなある日、ジューンが暮らすアパートのブザーがけたたましく鳴り響く。一体、訪ねてきたのは誰なのか? だがそのブザーは、彼女を待ち受ける地獄の始まりにすぎなかった……。