1980年代、NY。27歳のパトリック・ベイトマン(クリスチャン・ベール)は、ウォール街の一流企業で働くエリート・ビジネスマン。高級マンションに住み、エクササイズに励み、ブランド物を買い求め、完璧な生活を求めている。婚約者イヴリン(リース・ウィザースプーン)も愛人コートニー(サマンサ・マティス)もいたし、秘書のジーン(クロエ・セヴィニー)は密かに彼に恋い焦がれていたが彼の心はどこか虚ろで、目下のライバル、ポール・アレン(ジャレッド・レト)に会うたび苛立ちは募るばかり。そして、抑えきれない感情に突き動かされたベイトマンは、アレンを自宅に呼び出し殺害した。そんなベイトマンの前に、失踪したとされたポールのゆくえを調査している人物、キンボール(ウィレム・デフォー)が現われ、ベイトマンの心に不吉な影がよぎり始める。そしてある夜、ベイトマンは、前に買った娼婦クリスティ(カーラ・シーモア)と街角で再会し、自宅へ連れてかえって殺害する。さらにガールフレンドのエリザベス(グィネヴィア・ターナー)も、セックスの後で殺害。殺人衝動が暴走するベイトマン。自分を抑えきれなくなった彼は、弁護士にこれまでの殺人を告白するが信じてもらえない。こうしてベイトマンは、さらなる虚無に陥っていくのだった。