18世紀、革命前夜の頽廃を極めたパリの貴族社会の社交界に君臨する魔性の翳りをもつメルトイユ侯爵夫人(グレン・クロース)は、ある日恋人のバスティード伯爵が若い娘と結婚するという噂を聞き、遊び仲間でかつての愛人でもある、社交界きってのドンファン、ヴァルモン子爵(ジョン・マルコヴィッチ)に、そのヴォランジユ夫人(スウォージー・カーツ)の娘、セシル(ユマ・サーマン)の処女を奪うように誘いかける。一方のヴァルモンには、伯母ロズモンド夫人(ミルドレッド・ナットウィック)の敷地内に住む貞淑の誉高い美しき未亡人トウールヴエル夫人(ミシェル・ファイファー)を篭絡する奸計があった。