ヨーロッパの各国を親善旅行中のある小国の王女アン(オードリー・ヘプバーン)がローマを訪れたとき、重なる固苦しい日程で王女は少々神経衰弱気味だった。侍医は王女に鎮静剤を飲ませたが、疲労のためかえって目が冴えて眠れなくなって、侍従がいないのをよいことに王女はひとりで街へ出て見る気になった。が、街を歩いているうちに薬がきいてきて広場のベンチで寝こんでしまった。そこへ通りかかったアメリカの新聞記者ジョー・ブラドリー(グレゴリー・ペック)は、彼女を王女とは知らず、助けおこして自分のアパートへ連れ帰った。翌朝、彼女が王女であることを知ったジョーは、これこそ特ダネ記事をものにするチャンスと思い、ローマ見物の案内役をひきうけた。