1966年6月17日、ニュージャージー州パターソン。ボクシングのウェルター級チャンピオン、ハリケーンことルービン・カーター(デンゼル・ワシントン)は強盗殺人事件の犯人として検挙され、翌年終身刑を宣告された。すべては彼を幼年時代から知る仇敵の刑事デラ・ペスカ(ダン・ヘダヤ)のでっちあげ捜査によるものだった。収監後も囚人服の着用を拒み、無罪を主張するため自伝を執筆。74年、こうして出版された自伝『The 16th Round』は反響を呼んで、ボブ・ディラン、モハメド・アリら著名人が釈放活動に乗り出したが、2年後の再審でも有罪判決が下り、彼の存在は次第に世間から忘れられた。