料理店のアルバイト・倫子(柴咲コウ)が仕事から帰ると、同棲中のインド人の恋人と家財道具が消えていた。倫子は、シングルマザーでスナックを営む母・ルリコ(余貴美子)を嫌い、10年前に東京の祖母の家に移り住んだ。そこで料理の手ほどきを受け、自分の店を持とうと修業を積みながら貯金してきた。祖母も亡くなり、恋人にも裏切られた倫子は、ショックで声が出なくなる。倫子は仕方なく実家に帰る。ルリコはペットの豚・エルメスを溺愛しており、一文無しの娘を助けようともしない。スナックの常連客で会社社長のネオコン(田中哲司)との関係も続いているようだった。倫子は村の農夫・熊さん(ブラザートム)の手を借り、実家の物置を改造して、食堂かたつむりを始める。