カザフスタン国営テレビの看板レポーター、ボラット(サシャ・バロン・コーエン)は、情報省の命令でプロデューサーのアザマート(ケン・デヴィティアン)とともにアメリカ・ニューヨークへやってきた。彼らの目的は、カザフスタンの発展のために偉大なるアメリカ文化を学ぶこと。早速、ユーモア指導の先生を訪問、アメリカン・ジョークを習う。次に、フェミニストの中年女性から「女性の脳は男性より小さい」という定説が間違っていることを教えられる。そこで、ボラットがテレビで一目惚れしてしまったCJが、本当はパメラ・アンダーソンという名前で、カリフォルニアに住んでいるという情報をゲット。タイミングよく、故郷の妻が熊に襲われて死んだという知らせが舞い込み、パメラとの結婚を決意したボラットは、「本当のアメリカを取材するためにカリフォルニアへ行こう」とアザマートを説得。車の運転を習って、中古のアイスクリーム・トラックを買い、ニューヨークを後にする。一張羅のスーツに身を包み、たどたどしい英語とあけっぴろげな態度で突撃インタビューを敢行するボラット。ワシントンD.C.、ミシシッピー、バージニア、ジョージア、アラバマ、テキサス、そしてカリフォルニアと、ボラットとアザマートのアメリカ横断珍道中が、アメリカ南部の保守的な気風をかき乱していく……。