雁の寺
雁の寺
1962 · ドラマ/ラブロマンス · 日本
98分

洛北は衣笠山の麓、灯全寺派の孤峯庵は京都画壇の重鎮岸本南嶽の雁の襖絵で名高く、雁の寺ともよばれていた。ある日、喪服姿の桐原里子が山門を潜った。南嶽の妾だが、彼の死後、遺言により孤峯庵の住職慈海を訪れたのである。慈海は里子のやわ肌に戒律を忘れた。そのまま慈海の世話をうける身となった里子の眼にとまったのは、小坊主慈念だった。若狭の貧しい寺大工の倅として育った慈念は、口べらしのためこの寺に預けられ、宗門の中学校へ通っていた。同じく貧しい家庭に生れた里子は、いつしか慈念に同情をよせるようになった。