ゴダールの新ドイツ零年
Allemagne année 90 neuf zéro
1991 · ドラマ · フランス
62分

ベルリンの壁が崩壊した翌年の九〇年。元陸軍情報部に属し、現在はラジオ局でヘーゲル哲学史を翻訳しているゼルテン伯爵(ハンス・ジッヒラー)は、東ドイツの小さな町に身を隠していたレミー・コーション(エディ・コンスタンティーヌ)を訪ねる。レミーは戦時中、ドイツで諜報活動をしていたがそのまま軍当局からも忘れ去られ、行方不明になっていた。数十年ぶりに彼を発見したゼルテンは、西に帰るように勧める。ワイマール郊外の収容所跡地の屋台では、所内の遺物が叩き売られている。レミーはシャルロッテという女と知り合い、文豪ゲーテゆかりの地であるワイマール周辺を歩き回る。見渡すかぎり削り取られた広大な土地に、巨大な工事用削岩機が動いている。追想にひたるレミーに通りがかったドン・キホーテとサンチョ・パンサが西はどっちかと訪ね、工事用機械をドラゴンと思い込んで突進する。港町のカフェでレミーは、ソ連の国家保安部が作り上げたニセの情報をゲシュタポに流していたことを回想する。ベルリンの壁がまだ存在すると思ったレミーはゼルテンに連絡する。路には国家権力に殺された若者たちが倒れている。レミーは西側に到着する。船で川を渡り、ベルリンに入った彼は、クリスマスのベルリンの夜を散策する。翌朝、インター・コンチネンタル・ホテルに入る……。