黄金に賭ける男
モロッコの南端の辺鄙な村に、三十五歳くらいの男と二十歳そこそこの女がやって来た。トラビス(A・D・メンドーサ)と情婦リラ(C・オージェ)である。彼らはマラケシュの金鉱の技師をしているビベールと組んで、この一年間練ってきた悪事の総仕上げのためにやってきたのだ。計画は金鉱から毎週一回金塊を輸送する定期運搬車を白昼に襲撃することだった。トラビスは計画を万全に運ぶため、大型トレーラーの運転手ジョルジュ(G・ハミルトン)をやといいれた。灼けつくような暑い日、襲撃は開始された。一撃で吹っ飛ぶ輸送車のフロントガラス。作戦は図に当った。トレーラーに輸送車をすっぽり積み込み、国境へ向った。だがトラビスは鉱山に残って成果を待ち受けているビベールを裏切って、車を湖に向かわせた。そしてトラビスはジョルジュをトレーラーもろとも湖に沈めてしまおうとした。だがリラの助力でジョルジュはトラビスを倒した。リラもまたトラビスを裏切ったのだ。マラガへ逃げたリラとジョルジュは、金塊を金に替えようとトラビスの昔仲間を訪れた。しかしトラビスの死を知っていた彼らはリラを殺そうとした。しかしジョルジュが彼女を救った。ふたりの間にはいつしか愛情が芽生えていた。こうして危険なマラガを去って、リスボンへ出発した。一方裏切られたビベールは秘密探偵をやとってふたりを追跡させていた。最早、目的は金塊ではなく、リラとジョルジュへの復讐だけだった。ジョルジュはリラを愛していながらも、こんな逃避行に嫌気をさし、ひとり去っていった。残されたリラはビベールの追跡をくぐって金塊を警察に渡した。そして一切を告白した。ちょうど現われたビベールや、マラガの殺し屋一味は、警察の手によって片付けられた。しかしリラは凶弾に倒れてあたら若い命を散らしたのであった。