春樹
春树
2025 · ドラマ · 中国
122分

成都の方言を使う役のオーディションに臨んだ日、掴みかけていた役を、自分が故郷の言葉を話せなくなっていることで、その役を落としてしまった37歳の女優・春樹/チュンシュウ(バイ・バイホー)。女優としての夢が行き場を失い、恋愛にも行き詰まった彼女は、北京を離れることを決意し20年ぶりに故郷・成都に戻る。チュンシュウの母(ポン・ジン)は、一人で寝るのが怖いからと、定期的にパートナーを変えて一人で暮らしていた。母は娘の帰郷を喜ぶが、チュンシュウは実家には泊まらずアパートを借りる。かつてチュンシュウに、女優として成功するためには方言を忘れるべきだと教え込み、母語を捨てさせた演技指導者ジャン・メイ(リウ・ダン)を訪ねるチュンシュウ。しかしジャン・メイは認知症で自らの言葉を失いつつあった。故郷にも居場所を見つけられないチュンシュウに、ジャン・メイの息子で、母の世話をするため上海から戻ってきたドンドン(ワン・チュアンジュン)が静かに寄り添う。過去の栄光も、教えも、学びも、時代の流れの中でいつのまにか忘れ去られ、朽ちたまま残る国立映画撮影所のように、停滞する人々の傍らで日々はささやかに過ぎてゆく……。