エロス+虐殺
エロス+虐殺
1970 · 伝記/ドラマ · 日本
202分

一人の若い女性に束帯永子のインタビューが続く「大正十二年関東大震災のさなかに大杉栄と共に虐殺された伊藤野枝、その忘れ形見、魔子さんですね」だが若い女は首を振って答えなかった。(一九六九年三月三日)ホテルのベッドに裸で横たわる永子に畝間が愛撫をくりかえすが、永子の眼は醒めきっている。(大正五年春三月)風に舞う桜の花びらの中を、大杉栄と伊藤野枝が歩いている。二人の肩に散る桜の花は、大杉には同志幸徳秋水らが殺された暗く冷たい春を、野枝には青鞜の運動に感動し、故郷をあとにして新橋駅に降りたった十八歳の春を想い起させた。