
dreamer

북극의 제왕
평균 3.5
"列車にタダ乗りする北国の帝王と呼ばれる男とそれを阻止せんとする鬼車掌との命懸けの執念の対決を描いた男性アクション映画の傑作 「北国の帝王」" この映画「北国の帝王」は、まるで女っ気のない、エネルギッシュで、汗臭い男たちばかりが出ている映画で、それも世の中の底辺ではいずり回って生きている男たちが、一文の得にもならない男のプライドを賭けて闘う、いわゆる、"男のロマン"を徹底的に描いた作品です。 監督は、「特攻大作戦」「ロンゲスト・ヤード」など、骨太でダイナミックな男性アクション映画を得意とするロバート・アルドリッチで、この映画は彼の代表作とも言える作品で、列車にタダ乗りするホーボーと呼ばれる浮浪者の帝王とそれを阻止せんとする車掌との命懸けの執念の対決を描いた、傑作アクションです。 とにかく、非常にシンプルでストレートなアクション映画で、「1933年大不況が最高潮に達した年。 大量の失業者が発生した。彼らは列車のタダ乗りを常習とし、国内を移動していた。 彼らはホーボーと呼ばれ、社会ののけものとなっていた。 鉄道員たちはホーボー撲滅に燃えていた----」といった字幕が出て、続けてクレジット・タイトルが出て、10分足らずのうちに、すかさず主役の3人の男たちが顔を揃えます。 ホーボーたちから鬼のように恐れられている鉄道員のシャック(アーネスト・ボーグナイン)と、ホーボー仲間から"ナンバーワン"とか"北国の帝王"と呼ばれる初老の男(リー・マービン)と、若いホーボーのシガレット(キース・キャラダイン)の3人です。 リー・マービンとアーネスト・ボーグナインという、超個性的で男性的な二大オスカー俳優の競演----、もう映画好きにとっては、たまらない夢の競演が実現したのです。 よれよれの服を着たナンバーワンがノソーッと立ち、眼下に宿敵シャックの姿を見つけ、フッと不敵に笑う、その最初のシーンから観ている私の胸は、映画を観る歓びで打ち震えます。 とにかく、リー・マービンという俳優は、その場にノソーッと立っているだけで、絵になるというか、男のロマンを感じさせてくれて、彼がチンピラたちを威嚇するために、歯をウーッとむき出すところが、あまりにも似合い過ぎて感動的ですらあるのです。まるで、ライオンとか狼とかの高貴な獣のイメージが彼にはするのです。 この映画の柱となっているのは、凶暴な鉄道員シャックと、誇り高いホーボーであるナンバーワンとの死にもの狂いの攻防戦、そして、ナンバーワンと彼につきまとう生意気な若者シガレットとの、ちょっと変わった姉弟関係です。 シャックが車掌として乗っているためにホーボーたちが近寄る事も出来ない19番列車に、ナンバーワンはタダで乗り込もうと挑むのです。 そして、彼はシガレットに向って、「このホテル(19番列車)には誰も泊まらせねえ。好きな時に好きな汽車に乗る。俺の鉄道だ。相棒はいらない」と言ってのけます。つまり、ナンバーワンにとって、列車は"自由の象徴"なのです。 それにしても、シャックを演じるアーネスト・ボーグナインの強烈すぎるキャラクターが、とにかく凄い、凄すぎます。まるで、ナマハゲのような赤ら顔の、目玉を思いっきりカッと見開いて逆上する、その顔のアップのこの世のものとは思えないような、鬼のような凄い形相。 とにかく、首がやたらと太くて、でっちりとしたズングリムックリの体型で、ガニ股----という恵まれた悪役体型で、もう迫力満点で、映画史に残る"怪演"だろうと思います。 そして、凶暴なわりには、蝶タイなんかして神経質そうに細かなオシャレをしている男という、キャラクターの造形も"複雑な怖さ"というものを感じさせて、実にうまいなと感心します。 それから、若者役のキース・キャラダインが、細い手脚につるつるのズボンとトンガリ帽子の格好で、まるで畑の案山子みたいな恰好で、愛嬌があっていい感じのムードを醸し出しています。 この3人の俳優の、素晴らしく個性的で強烈なキャラクターによって、この映画は映画史に残る男性アクション映画の傑作となったのです。