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星ゆたか

星ゆたか

4 years ago

3.0


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돈 워리

영화 ・ 2018

평균 3.2

2022.6.18 【ジョン・キャラハン】 (1951~2010)風刺漫画家  アメリカ北西部オレゴン州ポートランド出身。 21歳の時、酒飲み運転の車に同乗し自爆事故により、胸から下が麻痺、電動車椅子生活を余儀なくされた。 生活水準レベルに回復するも、しばらくは自暴自棄の暮らしぶり。 しかし依存症脱却のグループトークに参加したお陰で、27歳で禁酒に成功しその後、独自の視点と独特なタッチの絵で、風刺漫画家として活躍する。 2014年突然の自殺で亡くなった、ロビン・ウィリアムスが映画企画出演したかったのは、多分この漫画家と同年齢ということもあったのでは? ガス・ヴァン・サント監督もやはり1952年生まれのほぼ同じ。 しかしロビンにしても、この作品主演の翌年「ジョーカー」でオスカー獲得になる、ホアキン・フェニックスにしても44歳で21歳の若者を演じるのは? 確かに素晴らしい演技ではあるが、興行性の安定を考慮した上でのことか。(むろん演じるだけの魅力もある) ラストに写し出された本人映像が、劇中天使のようなルーラ・マーラ(33歳)演じた恋人(実際の奥さん)に、『ハンサムね!』と言われるように、いい男なのでもう少し若手が演じても良かったのでは? WOWOWの「W座からの招待状」枠の録画視聴。 番組紹介者のイラストレーターの信濃八太郎さんが、“キャラバン”調のイラストで紹介。本人いわく『何か乗り移られたような気分で楽しかった』とのこと。 日本人には馴染み薄い、グループトークでの依存症克服会。 その中心になるのは、精神治療の信仰による、思考と感情の認識コントロール。 聖書の有名な言葉。 「主よ 変えられない事実を 受け入れる安らぎと 変えられるものと 変える勇気を与えよ」 この禁酒にあたって出てくるキリストの教え。 私の好きな口筆詩画家の星野富弘さんという方も、体操競技中転落し、全身麻痺から口で詩画を書くまでの再生の時期に、やはりキリスト教会の信者の教えと助けが、ずいぶん大きかったという。 『依存症にとって“怒り”は邪魔になる』 『自分を憐れんでいるうちは断酒できない』 このグループトークの主催者ドニーは、代々裕福な家に生まれ、その財貨を自身の断酒の経験から、依存症に苦しむ人達の手助けにするために始めた。全部で12によるステップを踏む。そうすると克服の道が開ける。 とりあえず依存症克服のために守るのは4つ。「会合に出る」「本(孔子)を読む」「禁酒する」「飲みそうな時は電話する」 彼を演じるジョナ・ヒルは好演で、最後にエイズで亡くなる芝居でもいい味を出した。 禁酒会で知りあったティムという青年に介護をお願いして、途中わがままから互いに衝突しながらもなんとか生活を続けたキャラハン。 彼はそれまで自分を捨てた、アイルランド系の赤毛の学校教師をしていたという母親を絶対許せなかった。 ところがある日、彼の目の前に母の面影、幻想が表れて言った。 《貴方は善人よ 自立できる お酒を止めて 健康で幸せな人間になるの》 それを介護のティムやグループトークのドニーにも報告。深遠なことが起こったと。もう酒はやめる! すごいエネルギーが湧いてきた。自分の進むべき道が見えてきたと。 さらにドニーはキャラハンが、“禁酒に伴う幻覚”(公園で体操選手が手招きする、とても大空の大きな公園でまるで天国から呼ばれているような)を見ると話すと。 『大きな力が恐いと感じるのは、誰かを憎んでいるから。そういう自分を捨てないと恐怖感はなくならない』という。これは“我の憎しみ”ではなく、相手への感謝の愛が必要である。自我を捨て無になるということか。 やがてキヤラハンの風刺漫画は、ポートランド州立大学新聞に掲載されるようになる。そのユーモアに共感する声もあれば、過激すぎると批判されもする。 しかしそんな社会進出と共に、一番の成果はそれまで彼の心を縛ってきた“憎しみの感情”からの解放であった。許しの心であった。 自分を捨てた母親への思い。また養父母達との家族への思い。 高校時代の反抗して迷惑をかけた教師。 障害者支援センターの担当女史。 など彼はメモ帳にチェックしながら、一人一人実際その本人に会い謝罪してゆく。 そしてそしてあの酒飲み運転をして、当人はかすり傷程度なのに同乗していた自分の人生を狂わした、あの張本人のデクスターへの怒りと憎しみ。しかし今は俺は奴に会う前にもう終わっていたと認められる。13歳の時から酒を覚え、高校卒業後塗装業の仕事に就きながら、酒びたりの日々。あの事故の時も随分酔って同乗していたのだ。 一方デクスターは、事故後7年レストランの皿洗いの仕事をしつつ断酒も心みているが、中々成功していないという。キヤラハンにどういう言葉をかけていいか分からずにいたとも。 この二人が再会し、『もう罪の意識を感じないでほしい』と言って彼に反対に謝罪しハグする場面は、劇中の一番のハイライト。 またスケートボードする少年達が、意地悪でなく、彼の漫画にも興味を示し、そして自然に手助けしながら、一緒に遊ぶ様子も、映画の始終に入れ、実に清々しく気持ちがいい。 そして彼を支えるアヌーを演じるルーニ・マーラとホアキン・フェニックスとの実子に、あの亡き兄の名前リヴァーを名ずけたとは、これまた泣かせる話じゃ、あぁりませんか。