코멘트
cocoa

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1 year ago

3.5


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노 베어스

영화 ・ 2022

평균 3.4

原題は「Khers Nist」 英題は「No bears」 邦題の「熊は、いない」は訳そのままですが、珍しく気に入りました。 イラン政府から反体制派と言われ、映画制作20年禁止と国外に出ることも禁止された映画監督のジャファル・パナヒ氏。 トルコとの国境近くの小さな村でリモートで映画を制作している。 助監督にリモートで指示をしながら、トルコにいる男女に偽造パスポートを用意し、国外に逃亡しようとする姿をドキュメント映画にしたいらしい。 最初のトルコの街中のシーンはそのままリアルな映像に見えたが、カメラを引くとパナヒ監督がパソコンを覗いている。 なるほどね~。 そのパナヒ監督が滞在しているのは村人から借りた部屋。 村人ガンバルや家族に世話になりながらリモートをしているのです。 そこで思わぬうちに村のしきたりのいざこざに巻き込まれるパナヒ。 イランでは女の子が産まれたら、許嫁を決めてからへその緒を切るという風習があり、それをめぐって男女3人がトラブルになってしまう。 あぁ、知ってはいたけど、生まれた時から運命が決まっている閉塞感。 これぞイラン社会だと思った。 村の人は一見 礼儀正しい。 ガンバルも母親もパナヒのためにお世話を頑張ってくれる。 ただ、村長やその他村人達は心の中では「出ていってほしい」と思ってる。 監視社会のイランではこんな小さな村でも、子どもに証言させたり、なにかにおいてパナヒの関与がないことを宣誓させようとする。 宣誓所まで行く途中にお茶に誘われたパナヒ。 「熊が出るから危ない」と言ってパナヒを呼び止めたのに、「熊なんているもんか。俺たちを怖がらせる作り話さ。」と言い放つ。 トルコで撮影中のカップルも、イランの村の若い男女も最後は悲劇となってしまう。 やっぱり熊はいたじゃないか。 不条理の社会で起こる様々な実例を何度も見てきたパナヒの表情。 そのまま止まらず行ってとガンバルに言われたが、サイドブレーキを引く音でTHE END。 イランの映画監督ではアッバス・キアロスタミ氏が大好きで、これまで彼の作品からイラン社会を知ることができました。 特に子ども達の描き方や美しい景色などがとても秀逸だった。 今回のパナヒ監督は逮捕されたり国からの制約が大きく、かなり苦労してきたとか。 見た目は穏やかなそうで、村人達にも礼儀を持っていたパナヒが時に「おかしいと思う」と言うだけで反応が変わる現実。 収監されてもくじけずに主張し続ける彼の「映画を撮り続ける意味」が強く感じられる作品でした。 やっぱり、熊は、いる。