
uboshito
2 years ago
3.5

싱크홀
영화 ・ 2021
평균 3.3
確かに、地下500mという、これまでに見たことがないような映像が連続し、その点はとても素晴らしかったのだけど、 一見、新手のディザスターもの、パニックムービー、住宅コメディのような建て付けでありながら、背景にはセウォル号事件や聖水大橋崩落事故に代表される、その他のさまざまな、複数の韓国での重大事故がベースになっている点が心に突き刺さる。 コメディのはずなのに平気で人が死ぬ、これぞまさに韓国映画の真骨頂という感じ。前半は大笑いしていたのに後半は非常にシリアスになる。この振り幅は、少なくとも日本映画ではあまり見受けられない。 しかもそこで死ぬのは、認知症の女性とその介護者、劇中では明言されていないもののおそらく聴覚障害を持つ子ども、なのである。認知症の女性にいたっては生きていたのに見殺しである。 社会が、そうした人たちを平気で見捨てている、切り捨てている、命を軽んじている、とも取れる比喩表現で、痛烈だなと感じた。ラストの生還もほぼ自力で、消防はほぼ何もしていないのも皮肉だ。