
てっぺい

조금씩, 천천히 안녕
평균 3.5
2019년 06월 02일에 봄
【他を負かすほどの硬い愛】 「湯を沸かすほどの熱い愛」の監督ならでは、感情を穏やかに、でも奥深く刺激してくる、硬い家族愛の物語。演技力や演出も秀逸、涙腺崩壊シーンもあり、他の映画にない満足度。 ◆概要 監督・脚本は「湯を沸かすほどの熱い愛」の中野量太。原作は「小さいおうち」の直木賞作家・中島京子の同名小説。テレビ東京開局55周年記念作品。出演は蒼井優、竹内結子、松原智恵子、山崎努ら。 ◆ストーリー 父の70歳の誕生日で久しぶりに集まった娘たちは、厳格な父が認知症になったという事実を告げられる。父が日に日に記憶を失う中、家族の誰もが忘れていた思い出が、父の中で息づいていることがわかり……。 ◆感想 見終わった後、心がとてもあたたかくなる映画。くすりと笑える描写もたくさんあるし、しっかり泣かせてくれる。見て良かったと思える映画。 「湯を沸かすほどの熱い愛」がマイベストな映画なので、同じ監督の本作に高まりきっていた期待にきちんと応えてくれました。感情を緩やかに奥深く刺激するのにホント長けてると思う。 記憶が消えていく父をこれ以上ない献身さで支える母。網膜剥離の治療で医者に言われたうつ伏せを頑なに守る実直さ。少し滑稽な姿でクス笑いさせてくれるけど、主人と寄り添う事を決めた母の一本気な性格が穏やかに感じられる。 校長まで登りつめた父を尊敬しつつ、仕事に悩む妹。恋人がもつ家族の姿を叩きつけられ、悩みを吐露したのは尊敬する父。家族の絆の大切さを肌で感じ、自分の家族を中心的に支える存在になっていく。 アメリカ在住でやがて息子にも夫にも悩みを抱える姉。抱える悩みを吐露するのはやはり父。 そんな家族に囲まれながら、要所の言動に思いが詰まっている父。妹に悩みを打ち明けられた時、熱がないかと額に父が手を当てたのは、風邪を引いた過去の娘への強い記憶があったから。 そんな、それぞれの思いが描かれながら、メリーゴーランドで父がそっと見せた笑顔に集約される父の秘めた思いに、当然ながら涙腺は崩壊しました。 なぜ父が熱を気にして額に手を当てたのかが明かされる、伏線と思わなかった部分が回収される演出が、中野監督ならでは。「湯を沸かすほどの熱い愛」で、母がなぜ娘の手話にこだわったのかが明かされるあの回収と同じく、感動させられる上手い手法だと思います。 個人的にも、父の姿があまりにも自分の父と似ていて、この映画が全く他人事に思えなかった。それは別にしても、冒頭、母が留守電を何度もかけ直したり、この世代あるあるを散りばめていたのは、この映画が描く認知症患者やそれを取り囲む人たちが、どこにでもいる人物像であるよう配慮された事の一つの表れだと思う。 もう一点、山崎努と蒼井優の演技力はこの映画でも光る。山崎努の意識が遠い憮然とした無表情が、朗らかな笑顔の対比になっていて笑顔の貴重さが増しているし、蒼井優が父に悩みを打ち明ける場面での表情が素晴らしい。演技力を安心して堪能できる映画っていい。 今回の原作の素晴らしさに「オリジナルの脚本というこだわりは簡単に捨てられた」という中野監督。ぜひまた次のチャレンジにも注目したいと思います。