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모리타니안
평균 3.7
原題は「The Mauritanian」。 アフリカ北西にある国、モーリタニア人のこと。 9.11のテロ後、アメリカ政府が疑わしき人物としてモーリタニア出身のモハメドゥ・ウルド・スラヒを拘束。 あの悪名高いキューバのグアンタナモ収容所で拘禁された彼は証言として手記を書き、その後ベストセラーに。 その原作を読んだベネディクト・カンバーバッチが権利を買い、同じくイギリス人のケヴィン・マクドナルド監督が映画化したイギリス映画!です。 9.11後のアメリカ政府の動きは今でも記憶にあるし、様々な映画やドキュメントで観ています。 中東出身とかムスリムと言うだけで非難や攻撃の的になったり。 世界の大国であるアメリカが多くの犠牲の上で団結し、ブッシュ政権がその後に執ったタリバン攻撃などは国を一つにしたのも事実。 そんな中でこうして多くの拘禁された人物もいた事も知っていました。 グアンタナモの狭い独房で生き抜いたスラヒを演じるのは大好きなタハール・ラヒム。 アルジェリア系のフランス人俳優で「預言者」や「消えた声が、その名を呼ぶ」で素晴らしい演技を見せている。 裁判にもかけられず、不当に拘禁されていることに異議を訴えるのは人権派弁護士のナンシー・ホランダー(ジョディ・フォスター)と助手のテリー・ダンカン(シャイリーン・ウッドリー)。 一方、海兵隊中尉のスチュワート(ベネディクト・カンバーバッチ)は政府側からスラヒを死刑第1号にするため起訴をするように命じられる。 ナンシーとスチュワートが真っ向から対立するのかと思ったが、スラヒに対する拷問や自白強要の真実を知るとお互いに法律家として黙っていられなくなる。 最初はあくまでも拘禁の不当性を訴えるためだったナンシーが後半にスラヒに手を差しのべて心から力になろうとする姿が印象的。 スチュワートも軍や仲間たちからテロ犯の味方と見られ「裏切り者!」と蔑まれるシーンもリアルだった。 何度も情報開示を求め、国防総省から上がってきた大量の書類は黒塗りで、それでもスラヒに手記を書くように言うナンシー。 スチュワートも何とか取調べの書類「MFR」を手に入れたい。 そしてわかった特殊拷問の数々…。 苦痛な姿勢の強要、水責め、照明点滅やヘビメタの大音量の刺激、数々の暴行など。 それを生き抜いたスラヒはどんな強さがあるのだろう。 やはりイスラムの教え、アラーの思し召しとして彼は信仰に救われたし、本来の彼のウイットに富んだ、優しくて朗らかな性格からだったらしい。 もちろんPTSDに今でも苦しんでいるらしいが、実際のスラヒの映像も人懐っこさを感じた。 結局、裁判に勝訴してもブッシュ政権でさらに7年拘禁される。 (普通の人ならここで尽きてしまうだろう…) 拘禁は14年と2ヶ月。 やっとモーリタニアに帰れた時は母は亡くなっていた。 モーリタニアの海で笑顔になるスラヒの姿は崇高でもあった。 イギリス映画だから作れたと思う意欲作。 当時のアメリカの混乱はブッシュ政権内の必死さだけが浮かび上がる。 実際にはブッシュは名ばかりでバイスやラムズフェルトの存在が強かった。 アメリカは第3国の場所を使ってテロ犯と疑われる人物の拷問を行っていたと言う。 ジェイク・ギレンホール出演の「国家誘拐」でも驚かされたが、正義という建前の上での暴挙だと思う。 相変わらず、CIAも国防総省もあらゆる政府機関も拷問の責任を認めず謝罪もないということ。 ラストでスラヒが楽しそうに歌うボブ・ディランの「The Man in Me♪」が救いになった。 ほぼノーギャラで出演されたジョディ・フォスターの心意気が伝わるし、映画の見せ方もうまいです。 多くの方に観て欲しいイギリス映画でした。