코멘트
Till

Till

4 years ago

3.5


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곡비

영화 ・ 2021

평균 3.1

ロブ・ジャバス監督の初長編作品となった台湾産ホラー映画。 謎のウイルス“アルヴィン”に長い間対処し続けてきた台湾。感染しても風邪のような軽微な症状しか伴わないことからアルヴィンに対する警戒心が緩んでいたが、ある日、ウイルスが突然変異する。感染者たちは凶暴性を増大させ、衝動を抑えられず殺人や拷問といった残虐な行為を行い始める。そんな状況で離れ離れになってしまったジュンジョーとカイティンのカップル。感染者の群れから辛うじて逃れて病院に立て籠もるカイティンからの連絡を受け取ったジュンジョーは、たった一人で彼女の救出に向かうが…。 まず目を見張るのはR18+指定を食らうほどの強烈なゴア描写で、これはある程度耐性がないとちょっと辛いだろう。爛れる皮膚、飛散した臓器、人体破壊描写はすべてCGに頼らず特殊メイクによって表現されているので非常に生々しい。ただ、これらのゴア表現は本作の「人間の残虐性」というテーマを語るうえでは必要不可欠であり、決して無意味なものになっていない。 攻撃欲、性欲、食欲、人間のもつ欲望のリミッターが外れたときの、虐殺やいじめ、強姦、カニバリズムへの発展。この映画が恐ろしいのは、その根源的な欲求は誰もがもっており、そのリミッターが外れることも実際にあり得るからだ。例えば、本作の電車での虐殺シーンは、昨年日本で起きた小田急線刺傷事件を想起させる。この事件の犯人は「6年ほど前から幸せそうな女性を見ると殺してやりたいと思うようになった」という旨の供述をしている。つまり、“女性への攻撃欲”のリミッターが外れた結果起きた事件なのだ。それに限らず、この映画で描かれるいくつもの残虐行為は物理的には全然現実でも起こり得てしまう。そこが怖い。 ただ、「人間は残酷な生き物だ」というスタンスは分かるけど、いくらなんでもそこに徹しすぎではないだろうか。同じくパンデミックものの傑作『新感染』では、危機的な状況下でむき出しになる“人間の醜さ”だけでなく、“人間の崇高さ”も描いていたが、この映画は露悪表現だけに終始している。確かに変に偽善的にはならずに厭世的な姿勢で一貫しているのは事実なので、これはこれで全然アリだとは思う。でもそれは人間を一面的にしか捉えきれていないとも言える。やはり私は人間にも崇高な部分はあると信じているし、映画でもそこに感動する。最後の医師のとある衝撃的なセリフも「なんで?」って感じだったし、さすがにやり過ぎな印象も受けた。 それ以前にも、全体的に若干しりすぼみ感があったり、展開にあまり面白みがなかったり、映画としてちょっと粗削りな点もあるのだが、楽しめるところが多かったのも間違いないし、これほど過激な映画もなかなかないので一見の価値はあると思います。