
Schindler's Memo
6 years ago

인 어 베러 월드
평균 3.6
邦題もそうなのだが、極めて真面目に作られた映画と思う。このデンマークの女流監督、今まで2作ほど観たのだが、どれも非常に心を揺さぶるというか、観ていて苦しくなるような作風だと思う。本作も、例えば描かれているところの「憎悪の対象」に対して、観客であるこちらとしても強烈に憎悪感を抱いてしまう。 演出が「巧い」ということなのだろうが、やはり結局は「リアル」なのだろうと感じる。 このような人間は現に存在し、大概の他の人間は、このような人間に対して暴力も辞さない気持ちになる。映画で描きたいところは、この暴力の連鎖に対する警鐘を、子供の復讐行動とその顛末、聖職者たる父親の行動と一瞬の怒りを描くことにより鳴らした・・・ということなのかもしれない。 「映画」という娯楽メディアでは、悪は、巨悪であれ、チンピラであれ、抹殺されなければ面白くない。本作もそのような感じが示唆されるのだが、全くスカっとしない。このスカッとしない点が製作意図だと思うし、その意味で非常に真面目な作品なのだと思った。