愛に現実的じゃない男と、現実的な彼女。素直になれないすれ違いなら、よくあるシナリオだけど、素直になったところで根本的に噛み合うことのない男女が、惹かれては別れてを繰り返す。その描写が自然で、会話の台詞一つ一つに見落とせない機知がある。いくつかの時系列に急に飛ぶので、何回か観てようやく飲み込めました。 少しズレたところのある二人は魅力的。理屈っぽいデルは自己愛が強く、キンバリーは茶目っ気あるのにクールだったり、6年間で服も髪型も結構変わる。愛する人に求めるものの違い、日常の変化が一緒にはいられない結末に行き着かせる切なさが、何故だか美しく感じる。それは多分、二人が理屈のないところで惹かれ合っているから。 とても好き。映画を観た後に、深く考察するのが好きな人にオススメ。