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星ゆたか

星ゆたか

3 years ago

3.5


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인 어 베러 월드

영화 ・ 2010

평균 3.6

2023.3.13 デンマークを代表する女性監督スザンナ・ピアさん(60年生まれ)のアカデミー外国映画賞受賞作品。 アフリカ難民キャンプの派遣医師として働くアントンは、二人の幼い息子と、別居中の(やはり病院)医師の妻マリアンヌの家族。 医師としては誠実なアントンだが、気の迷いからか妻への裏切りで離婚話も上がっている。 プライドも強く夫への愛を完全に無くしている訳ではないが、どうしても詫びを入れ許しを請う夫を許せないでいた。 しかし息子にとって父親は、母にない気持ちの伸びやかさで大好きな存在。 その上の息子12歳のエリアスが、スウェーデン人ということで、学校で陰湿なイジメを受けている。 この当時のデンマークにおけるスウェーデン人って、その言葉の発音の、揚げ足を取らわれるほどの差別を受けていたらしい。『スウェーデンに帰れ!』と何かにつけて言われる。 公園でブランコの取り合いで喧嘩している8歳位の次男を止めに入った父親アントンに向かって。『スウェーデン人だな』と。 その相手の息子の父親が敵意ムキダシで怒鳴り、胸ぐらを掴み平手打ちをするこの“馬鹿自動車修理工”は、いつも周囲の人間を怒鳴りちらしている憎々しいワルなのだが。 同じようにアフリカの現場でも暴君のやりたい放題の卑劣な殺傷行為を見ているアントンは、殴られても遣り返さない。馬鹿な人間を相手にすることは、自分も同じ馬鹿であることを認めること。 決して勇気がないからではない、自分は弱虫ではないと。 別の日に息子達を連れて、『何故あんたは私を殴ったのだ?その理由を話してくれ』とわざわざ会いに行く。 遣られたから遣り返すでは、いつになっても“争い”は無くならないと。 《悪人に手向かってはならない 誰かが右の頬を打つなら 左の頬を向けなさい》(マタイ5・39) イエス・キリストの究極の教え。 このアリエスの学校にロンドンから、デンマークに引っ越し転校して来たクリスチャン。 母親を癌で亡くし父親の実家の祖母のもとへ。 父親のラルスが出張が多いのはエリアスの父親アントンと同じ。 これまでも父親の仕事の関係で、転校の多い暮らしぶり。 だから転校した初日に、その学校のボス的存在に舐められないことが大事という彼なりの“世渡り術”を身に付けていた。 エリアスを再三いじめていたソウスという少年を、(毎日自転車の空気を抜かれたり、物を投げつけられたり)その空気入れで、後ろから殴りかかり、羽交い締めにして持参のナイフを喉もとに掲げ脅した。 『これ以上俺達に関わりあったら殺すぞ!』と。 ただこの喧嘩は相手が怪我したため、警察が介入することに。 しかしこれを機に二人は仲良くなり行動を共にするようになる。 そして前記した“馬鹿自動車修理工”への報復として。 クリスチャンの世話になっている家の物置小屋にあった、祖父の花火の火薬を集め、彼は小爆弾をネットで作り方を調べ作り上げた。 そしてそれを日曜の朝。人どうりの少ない時間帯に“馬鹿野郎の車爆破計画”として実施することに。 そして爆弾を設置し、当日マッチで火をつけたその瞬間。 車の近くを早朝マラソンをする母娘が走り通ろうとするではないか‼️ 『危な~い!駄目~!』とエリアス。 夢中になってその車、母娘のそばに走りよって。爆発💣の炸裂をもろに受け倒れ失神。病院に緊急入院!すぐさま必死の手当て治療を受けて一命を取りとめる。 幸い致命的な怪我にはならず、後は治癒する時間の問題に収まりそうだ。 この出来事で一度は親友の死の責任を感じ。 自らも死をもって償おうとまで思い詰めたクリスチャンだったが。 このエリアスの犠牲的行為で、母娘の命を助けることになる場面まで見て。 『アレーッ? このシーン見たことあるぞ!。』 思い出した。と鑑賞ノートを確認したら。2012年の12月28日に見てました。その時もそれなりに感動してますが。今回の方がより心を動かされた感じです。 特に医師アントンがアフリカの医療現場で、悪人のボス的存在の男の治療を周囲のスタッフや、身内を殺された人達に反対されながら、医師としての務めを果たす所。 しかしその後その男の悪態に怒り。 民衆の怒りと恨みの輪の中にこの治療した男を放り込む。 良心のかしゃくにさいなまれながら。『これで良かったのだろうか?!』と。 さんざん遣られた相手なんだから、遣り返すのが当たり前。 『眼には眼を❗』2001.9.11アメリカ同時多発テロの報復で始まったアフガニスタン紛争の長期化がその典型的一例。 余談だが。あの車を少年に爆破された“馬鹿大人の修理工”はその後、どんな反応だったのだろうか? あのいじめっ子のように去勢されて、おとなしくなったのだろうか? この辺の心の中の問いかけの葛藤は、いつの時代。どこの国の人間にとっても。 普遍的命題であろう。